人気ブログランキング | 話題のタグを見る

某日某月

dojyou38.exblog.jp
ブログトップ
2010年 11月 22日

伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽

伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽_d0124388_21114863.jpg満月の下、夜を徹して神楽が

今年は11月20日から始まりました。
各地の観光ショウ的な神楽は
何度も見ていますが、
神楽宿で伝統的なしきたりに則って、
村の年中行事としての
神楽を見るのは初めて。

今年は11月を皮切りに、
高千穂地区の集落(神社)ごとに
それぞれの集落の人によって
催行されます。
延べ19回・箇所あり、
来年2月10日が最後です。

なぜこの時期に、
それは1年の収穫を神に報告為の
神事だからです。





夜神楽に参座すると、ふるまいの酒肴が出ると言うので民宿での酒を控え目にしました。
寒さ対策をしっかりして、9:00タクシーで街の中心から6kmほど離れた集落へ。
今日の場所は押方集落(中畑神社)の主催で神楽宿は五ヶ村東家政科センター。
御神前(金一封)を受付に納め、一夜氏子として神楽座敷に着きました。


伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽_d0124388_21402331.jpg地固(じがため)

水の徳で畑を潤し、
国造りをする舞い。


神楽はとっくに始まっていた。

神楽は神棚の前に
しつらえられた注連縄と
えりもの
(透かし彫された白い紙)に
囲まれた(4m四方)中で
舞われる。



伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽_d0124388_22343864.jpg幣紙添(ひかんぜ)

幣による祓いの舞い・
願い神楽。













伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽_d0124388_22575178.jpg八鉢(やつばら)

八撥とも書き、
スクナヒコナノミコトが
太鼓に乗って舞う。


神棚に飾られている
面はすべて
当日使われるもの。







伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽_d0124388_2325719.jpg直 会(なおらい)

2時間に1回(約30分)
のペースで
小休止があり、
直会という食事タイム。

舞手(ほんじゃどん)、
氏子代表等は注連縄の中で
直会をする。



伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽_d0124388_23385218.jpg見物客(一夜氏子)にも
直会の度に、
料理やカッポ酒が
ふるまわれる。

料理はおにぎり、
大根・椎茸など
地元野菜の煮付け、
猪汁、猪の焼肉など。




伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽_d0124388_23415139.jpgカッポ酒

青竹を銚子代わりにして
燗をした酒。
ここでは猪口も竹。

宮崎で酒と言えば
20度の焼酎。
(お湯などで割らず生で)
料理は直会の時だが、
酒は演技中も
次々と運ばれてくる。


伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽_d0124388_1053272.jpg御神体

イザナギノミコト と
イザナミノミコト による
酒こしの舞い。











伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽_d0124388_10552097.jpg















伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽_d0124388_1162469.jpg
イザナギとイザナミの
話ですから説明不要。

興に乗って、
イザナギもイザナミも
見物客に分け入って、
客も楽しみます。

ユーモラスでエロチック、
その仕草に
見物客も抱腹絶倒。

伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽_d0124388_1174513.jpg

    厚い雲海に覆われた高千穂の街
伝承の村まつり ・ 高千穂の夜神楽_d0124388_1285258.jpg

私達は帰路の運転も有るので、午後9時から翌朝2時過ぎまで見物。
朝9時頃、高千穂を離れる前高台から街を見ると雲海に包まれていました。
神楽は雲海の下で10時頃まで延々と続く。

神楽宿は以前は全て、各家庭(個人)が持ち回りで勤めていたが、
最近は大きな家が少なくなり、公民館など集落の集会所でも開くようになっています。
今年は19集落の内9集落で個人の家が神楽宿を務めるそうです。

神楽の舞手(ほんじゃどん)も若手が少なくなり、ベテランも高齢化。
ここにも過疎化と高齢化の波がひたひたと・・・
このような夜神楽が維持できない集落は日神楽として、
昼間に簡略化したものが氏神に奉納されているそうです。

何時までも昔からの仕来り通り残して!とは観光客の安易な応援かな?。


by dojyou38 | 2010-11-22 20:11 | 旅行 | Comments(12)
Commented by hibochan at 2010-11-23 18:02 x
TVでみたことは あるのですが夜神楽の雰囲気が伝わりました。
カッポ酒 幻想的な雲海高千穂の峰峰
大昔訪れましたが神秘的な渓谷から落ちる水よりカッポ酒の印象が残ってます。
ありがとうございました。
我が地区でも高齢化が進み祭りの伝統を守るのに苦労してますが高千穂でも同じ悩みがあるとは どこも悩みは 同じなのだなと思いました。 
Commented by matutaka31 at 2010-11-23 22:46
高千穂の満月は、どこと無く神秘的な感じがします。
また雲海も素敵です。こんな幻想的な景色に出会うのは、めったに無いそうですね。
私は観光客向けの夜神楽しか観ていませんので、村々で伝承されている夜神楽を居ながらにして見させていただいたおかげで、村の伝統行事の雰囲気がよく伝わってきました。
有難うございました。
何時までも、このような素晴らしい伝統は、守って欲しいですね。

Commented by dojyou38 at 2010-11-23 23:36
hibochan さん

眠い目をこすりながら起きると、民宿は霧に包まれ見通しが効きません。
これなら雲海が見えるぞと、朝食をバタバタ済ませ、高台・国見ヶ丘に急ぎました。

過疎化と高齢化が伝承行事をだんだん簡略化させ、終には村から消えていくのでしょうか。
過疎化が進む限りとめようが無いようです。
Commented by dojyou38 at 2010-11-23 23:45
matutaka31 さん

旧暦の何日かは知りませんがタイミングよく満月に近かったです。
夜神楽見物の時、随分と冷え込んできたので朝は雲海かもと期待していました。

高千穂の夜神楽も過疎化・高齢化が進むと、だんだん簡略化が進むでしょう。
今の遣り方が何時まで続くか不安ですね。
Commented by hayatan at 2010-11-24 10:00 x
dojyou38さん高千穂の夜神楽Blg見させて頂きました。
中々見応えある出し物ですね!私も前々から一度は見たいと思っていますが来年の2月10日で終了ですか?
直会でのカッポ酒良いですね~それから祖母山登頂おめでとうござあいます。
私は20日~山陽の旅で昨夜帰宅いたしました。DBを3回ぐらいに分けてUPいたします。
Commented by dojyou38 at 2010-11-24 15:35
hayatan さん

夜神楽は2月10日は土曜日ですが、11月27以降の他の日は全て土曜日です。
都合が付けば参座・見物してください。 本場のカッポ酒が飲めますよ。

祖母山はハードな山と聞いていたので覚悟して登ったのですが、
優しいルートだったので楽しく登れました。
ただ、雨の日は大変だろなと思ったところはありました。

山陽路のDB、30年前の幽かな記憶を辿りながら懐かしく見ました。
有難う御座いました。
Commented by greenmist2 at 2010-11-24 20:41
祖母山登頂 おめでとうございます。
 優しいルートで物足りなかったでしょう~? (^O^)
とはいえ九州で3番目に高い山ですよね。

こううして見ると夜神楽が身近に感じられます。
雲海の写真は神秘的でいいですね。

Commented by taminamikawa1 at 2010-11-24 21:41
夜神楽は初めてでしたが、百聞は一見に如かずで、
すべてが珍しく、興味深く、見惚れていました。
古式に則った舞いあり、また、ご神体の舞いのように、
ユーモラスな舞いありで良かったし、思い出になります。
もっとも、座席が狭く窮屈で、足が腰が痛く、ほとほと困りました。
Commented by dojyou38 at 2010-11-25 15:49
greenmist2 さん

優しいルートでしたが祖母山に足跡残せて満足しています。

夜神楽は村人の「神あそび」、豊作の喜びを「嬉しさに我はここに舞い遊ぶ、裏戸も開けて御簾も下さず。」
踊る方は汗だくですが、見せてもらう方は吹き曝し、寒かった、さむかった。
Commented by dojyou38 at 2010-11-25 16:13
taminamikawa1 さん

ショウ的な神楽は何度も見ていますが、村の行事・神事を直接見るのは私も初めてでした。
これを見て初めて、高千穂神楽が夜神楽なのかが理解できました。

岩戸開きの踊りが神楽の起源としています。
ですから岩戸が閉まる日没から踊り始め、岩戸が開いた日の出まで踊り続けるようです。
Commented by tetsu807-2 at 2010-11-26 12:02
千客万来のコメントで私の出る幕はなさそうですが、一言お邪魔します。高千穂の夜神楽 私も2回見にいきました。2回ともNさんの案内で
行ったのですが、興奮して見たのを覚えています。
写真うまく撮れていますね。それにシャッターチャンスが的確に捉えていますね。場所もかなり前にとることができたのですね。
私達は後ろの方でしたのでうまく撮れなくて歯がゆい思いをしました。
当時を想いだし又、行きたくなりました。
Commented by dojyou38 at 2010-11-26 20:47
tetsu807-2 さん

先客万来と言うほどでありません。 コメント有難うございます。
私の色々なグループの仲間が私のブログ見ているようなのですが、コメントを残す仲間は殆んどいません。 
会合で会っときよく私のブログが話題にはなりますが・・・

それはさておき、神楽は比較的前のほうで見ました。
しかし前のほうにいると、カッポ酒や料理のふるまいのチャンスが少ないです。
どちらがいいのですかね。 それにしても寒かった。


<< 24時間輝く金星      ウエストンも登った祖母山 >>