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2014年 08月 16日

伸びる山・縮む山

             標高が1573mから1574mに1m高くなった高千穂峰
d0124388_3414726.jpg
国土地理院は「日本の山 1003」を選定して、その標高を公開している。
地形図の情報をもとに標高の基準や地殻変動等に伴う標高の変更を発表している。
平成26年度4月1日の更新では1003座のなかで48座が1m高くなり、39座が1m従来の標高より低くなっています。

標高の変更があった山には次のような山があります。(その一部)
                    (赤字は私が登頂経験ある山です)
  標高が1m高くなった山   羅臼岳(北海道)  1660m → 1661m
                    天城山(伊豆)    1405m → 1406m
                    笠ヶ岳(飛騨)    2897m → 2898m
                    笹ヶ峰(四国)    1859m → 1860m
                    高千穂峰(九州)  1573m → 1574m

  標高が1m低くなった山   栗駒山(奥羽)    1627m → 1626m
                    鉄山(福島)      1710m → 1709m
                    金時山(箱根)    1213m → 1212m
                    黒姫山(飛騨)    1222m → 1221m
                    英彦山(九州)    1200m → 1199m 

  詳しくは http://www.gsi.go.jp/KOKUJYOHO/MOUNTAIN/mountain.html をご覧ください。

山の標高などは滅多なことでは変わることが無いと思っていましたが、変わることもあるようです。
地殻変動だけでなく、測量精度向上によって訂正することもあると思います。
また、最近の登山ブームで大勢の登山客や集中豪雨によって、風化している山頂が徐々に削られることも考えられます。

『山高きが故に貴からず・・・』と云いますが、高くされた方は当然と思う反面、低くされた山の地元は心穏やかでないでしょう。
ただ今回公表された標高と市販の地図を比べると、既に何年か前から変更されているものもあります。
また、市販の地図の標高とかなり違う山もありますが、三角点と山頂の標高の違いかも知れません。

                    
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by dojyou38 | 2014-08-16 03:38 | 読書 | Comments(6)
2011年 12月 15日

『ニッポン百名山よじ登り』著者 クレイグ・マクラクラン(訳:橋本恵)

体調回復を待つ間に手にした1冊だが実に愉快な登山レポートだった。
普段あまり翻訳物は読まないのだが、舞台が日本百名山であったのでつい手が出た。
著者はニュージランドのトレッキングガイドで親日家、奥さんは日本人。



d0124388_1801023.jpg登山家深田久弥さんが自分の好みで選んだ
日本100名山』は今や普遍性を持ち始め、
その踏破が中高年登山家の目標のようになっている。

通常、中高年はリタイアー後のライフワークとして
何年も掛けて登っているが、その100座を
著者は仲間と2人で僅か78日間で踏破してしまった。

署名は「よじのぼり」だが全くの「駆け上り」で、
この挑戦をしたのは1997年5月、著者35歳。
夏とは言え、根雪の残る3000mの山嶺も
殆んどショートパンツと半袖で踏破。

その体力と(悪?)知恵には驚嘆に値するが、
時間を稼ぐ為渋滞した高速道路の路側帯を通行・
夜間や篠突く雨中登山の決行など、
一般の人には決し真似をしてはいけない
ルール違反であり登山です。 

このことを差し引いても本書は
実にユーモア溢れる痛快な紀行文。
私には登山記録と言うより、外人が見た
日本の観光地・登山客ウォッチングと映りました。



著者は本書の中で
・・・、奇怪という点では15分後に現れた第2の山小屋の方が上手だった。
たとえ視界ゼロでも、この山小屋を見失うことなどありえない。・・・
巨大な建物が山道をまたいで立ちはだかり、
さらにパワーショベルを動かすボブ(運転手)まで居合わせた。

『自然を守ろう』という看板を山中のいたるところで目にした。
『ゴミは持ち帰りましょう』と力説した看板もある。「ならば、この山小屋も持って帰ってくれ」
「コンクリートの砂防ダムも持ち帰れたらいいのにな」
・・・気が滅入る一方だった。美しい景観を損ねることなく、一般大衆にも山を解放するにはどうしたらいいのか。・・・


これは白馬岳の1節だが、このような描写が各所に出てくる。
ニュージーランドではありえない光景なんだろ。
14年前、NZ南島に行ったことが有るが、自然公園の入り口や登山道の入り口にはサービス施設があるが、
そこから中に入ると人口工作物は殆んど見られない。

私も日本の山は余りにも便利に、安直に登れるよう自然を加工し過ぎと思っています。
そのため、富士山なども余りにも多くの観光客が這いこみ自然が破壊され、
日本を代表する景観が世界自然遺産に登録されないのは当たり前と思っています。

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by dojyou38 | 2011-12-15 17:15 | 読書 | Comments(8)