2014年 05月 11日
JR姨捨駅近くから棚田越しに千曲川と千曲市街を望む 千曲市姨捨にやってきました。 姨捨は深沢七郎の『楢山節考』(進んで山に 捨てられる姨・おりんの物語)で有名ですが、 西行の時代から観月の名所だったそうです。 芭蕉は姨捨(山)で月を愛でるために 更科紀行を敢行したそうで、そこから見る 田毎(棚田)の月が素晴らしい景色と言う。 JR 姨捨駅はスイッチバックの線路が すぐ傍にあり、これらの関係から 人気No1の無人駅になっているそうです。 私は芭蕉のように満月に合わせて来た訳でも ないし、まだ棚田に水が張られていなかった ので「田毎の月」は見られなかった。 姨捨駅の下・長楽寺の境内に月見堂があり、 その後ろに「おりん」が置き捨てられたと云う 巨岩「姨岩」がある。 月見堂の前には「芭蕉翁面影塚」と呼ばれる 碑があり芭蕉がここで詠んだ句が刻まれている。 「面影や 姨ひとり泣く 月の友」 姨捨と観月の名所、妙な組み合わせです。 この地の「姨捨山伝説」は芭蕉よりずーと昔から あり、60歳になっら姨は山に捨てられていた。 この伝説をもとに『楢山節考』が書かれています。 芭蕉以後この地は観月の名所から 更に俳句の聖地にもなったようで、 姨捨岩の周りにはたくさんの句碑が林立していた。 観月堂の後ろには樹齢1000年と云われる 桂の木があり、芭蕉もこの木を眺めたことだろう。 明日からも芭蕉を辿って中仙道をドライブします。 今日までの総走行距離 1081km 坂城・姨捨を廻ってみて感じたこと。 芭蕉が生きた元禄の頃には社会が安定していて、武士・町人の富裕層・知識人の間には俳句がブームになっていたようです。 そして俳聖として名が売れていた芭蕉には各地に門人・スポンサー居て、 「奥の細道」などでは難行・苦行の旅のようにも書かれているが、 実際はかなり優雅な旅を楽しんだのではないだろうか。 この地にもスポンサーが居て芭蕉が去った後、 俳句がますます盛んになり、芭蕉が発句したところは聖地として頻繁に句会が催され、 たくさんの句碑が建てられているのはその証左ではないだろうか。
by dojyou38
| 2014-05-11 07:29
| 旅行
|
Comments(8)
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kiyotarou
at 2014-05-12 22:48
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5月11日のブログ見ました。現在中仙道をドライブ中とのこと。既に1000km走ったとのこと。お疲れになっていることでしょう。十分注意して、無事帰宅してください。再会をお待ちしております。
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dojyou38 at 2014-05-13 03:45
おはようございます。
千曲川の風景、素晴らしいですね。行ってみたくなりました。
楢山節考映画でみたことがあります
月の俳句も 有名 地図が浮かびませんが小諸 上田 長野は 訪れました 泊りは 戸倉上山田温泉 2016NHK大河ドラマ眞田館だそうです 池波正太郎真田太平記やっと終わりに近くなりました
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dojyou38 at 2014-05-13 09:54
とんぼ さん
千曲川は広い沃野の中をゆったりと流れ、この少し下流で川中島の戦が有ったことが想像出来ませんでした。
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dojyou38 at 2014-05-13 10:01
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taminamikawa1 at 2014-05-15 23:22
楢山節考の映画を観たことがありますが、
姨捨という地名があるんですね。
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dojyou38 at 2014-05-16 07:49
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